えん

お嬢様、お坊ちゃま、ご機嫌麗しゅうございます。

昨年の日誌で、舞茸の天ぷらを塩で頂く話をしたことを先日思い出し、今年もそんな季節がきたのかと、時の流れを感じてございました。

絢辻でございます。


お嬢様、お坊ちゃまは塩味はお好きでございますか?
濃さのお好みに関しては様々だとは存じますが、塩味自体が嫌いという方はなかなかいらっしゃらないと思います。

よくよく考えてみますと、前菜に、お食事に、お酒のお供に、果てはデザートにも塩が使われております故、塩味を避けて生活することはほぼ不可能である事でしょう。

ふと、何故これほどまでにも我々は塩味を求めるのか。気になって調べましたら面白いことが分かりました。

先ず大事なのは塩(に含まれるナトリウム)を全く取らないと我々や他の動物は生きていけないということです。

太古の昔に我々の祖先が海で暮らしていた頃には、塩水に浸かっておりましたから塩は身の回りに溢れておりました。
しかしながら生命が陸地に進出した際、深刻な塩(ナトリウム)不足に見舞われました。

そこで、生き残る手段として少量の塩でも取り逃がさないように、より「塩味を美味しく感じる」よう進化したそうです。

その証拠に、我々の舌には塩味を感じとる器官が1万ほどあるらしいですが、水中の生物には500ほどしかないそうです。
また近年の研究では塩味+他の味(甘味や旨味、苦味など)を同時に摂取したほうが単体よりも、より美味しく感じるという事がわかったいるらしいです。


私絢辻も塩味の効いたものを頂いてる時は本当に幸せでございます故、この話を伺って非常に腑に落ちました。
無性に塩を摂りたくなりましたので、明日の夕食にお味噌汁を追加して貰えるように、司馬執事にお願いしておきます。

お嬢様、お坊ちゃまも、ぜひ塩味と合わせて秋の味覚をご堪能くださいませ。

一例を挙げますと、今月の当家のディナーのお品、「赤魚とアサリのアクアパッツァ仕立て」は程よい塩味に魚介の旨味が溶け出し、ついついフレンチブレッドをおかわりしたくなる美味しさでございます。お酒のお供にも最適でございます。

しかしながら何事も適量が大事でございます。
塩分の取りすぎにはお気をつけいただきまして、お楽しみください。

絢辻

Filed under: 絢辻 — 22:00