Theism

少し静かになったお屋敷の自室付近。

本日は何を聞こうか考えながら、お酒を嗜む。


自分がその時欲しい音楽は、その日その時を過ごした記憶から浮き上がってくるものだ。

これはもう癖なのだが、いつもの面々の事を思うと気付かされる。
当然の事ながら過去の記憶しかもう無いのだと。


自然と選ぶ音楽は、物憂げかつ、孤独。また、過去に囚われた閉鎖的な歌。

今、綴るこの文字も、彼らのことを考えながら。
これまでは直接伝えられた数多の事が、今は自分の頭の中でぐるぐると廻るだけ。

しかし、この時間とこの空間はなぜか心地よい。



何故?



あぁ。
私の中に彼らが居るのだ。

一緒に生きた標が自分の体を、五感を、創り上げ、その物差しで測る数多の物事の結果が、『心地よいものとは、このことである。』と認識しているのだろう。

彼らからのギフトである。

自分はしっかりと贈ることは出来ただろうか?

お酒も相まってか、自然と顔がほころぶ。
うん、やはり心地よい。







だからお願いです。

ただ、少し。もうひとときで構いませんから。

過去に囚われたゆりかごに
揺られる私を
お許しください。

羽瀬
Filed under: 羽瀬 — 22:00