獺祭

大河内でございます。

カワウソの祭りと書いて「獺祭」(ダッサイ)

豪徳寺執事の日誌にも記載がございましたが、山口県で作られている日本酒でございます。
大吟醸ならではの華やかな香り、そしてお米の旨みも感じることができる絶妙な精米歩合。獺祭も色々と種類がございますが、味わい的に一番の落としどころなのでございましょう。このクラスの手に入りづらさがそれを証明しているような気が致します。

では、せっかくでございますので私からも簡単にご説明させていただきます!

日本酒は製法によって名称が変わるのですが今回の日本酒は『獺祭 磨き三割九分 純米大吟醸』という名称でございますね。

簡単にご説明するなら、「お米由来の原料だけを使い、お米を39%になるまで削って作られた獺祭という日本酒ですよ」
ということを表しております。

この「削る」という部分が日本酒を見る際のポイントの一つでございます。

日本酒を作る際、お米の中心、芯の部分を使うほど味わいがクリアになります。逆に外側が多いほどお米らしい味わいが感じられるようになります。
ですので、綺麗な味わいの日本酒を醸そうとした場合、できる限り外の部分は削り、芯の部分だけを使うことになります。
今回の獺祭でいうなら「39%しか残っていない」ということなので、外側の6割近くを削ってしまい、残りの4割で日本酒を造るということになります。
勿論、削りが少ない日本酒と比べると、出来上がるお酒の量もそれだけ減るということになるので、如何に贅沢な作りなのかがお分かりになるかと存じます。。

そして「純米吟醸酒」
これは、醸造アルコールを使わずに低温長時間発酵により華やかな香り、優しい口当たりを生み出す醸造技術でございます。大吟醸ではそれをさらに手間暇かけて質を高めております。このあたりを書き始めると大分長くなりそうですので、省略致しますが、詳しく知りたい方は直接お声かけくださいませ。

近年の日本酒の流行をみますと、以前よりも味わいの幅が広がり、有名な生産者でもお米の味わいを残すためにあえて高めの精米歩合で造っていたりと、単純に『吟醸酒や精米歩合の高さ=良い日本酒』とも言えないのですが、この「獺祭」に関しては先述の通り、日本酒の良さを十二分に楽しめる良いバランスに仕上っているように感じられます。
普段から日本酒を召し上がる方から、日本酒を美味しいと感じたことがない方まで、幅広く楽しんでいただけるお味でございます。
また、豪徳寺執事も申し上げておりましたが今回のディナーとは最高の組み合わせでございますね。前菜と魚は「獺祭」で。メインのジューシーな肉料理には赤の「シャトー・ラ・フーイ」という組み合わせも幸せでございましょう……

残念ながらあまり数を確保できなかったので月末までご用意できるかどうか……お早めにお召し上がり頂くことをオススメいたします。