日誌

師走という言葉の通り、慌ただしい年末をどうにかこうにか、
もまれながらも乗り切ってほっと一息ついたところでございます。

元旦だからといって活力に満ちた一日を過ごすような歳でもございませんので
例によって好きなワインを一本開けてみることに致しました。

ドメーヌ・セシル・トランブレイ ヴォーヌ・ロマネVV 2010
Domaine Cécile Tremblay Vosne-Romanée VV 2010

数年程前から特に名前を聞くようになった女性の作り手で、当時メインでリリースされていた2010年が良年だったこともありまとめて買ったものの一つです。

もっとナチュラルな作りをイメージしていたのですがしっかり樽の香りがのり、それをうける重厚かつまろやかな果実味もあるモダンさが同居したワインでございました。
面白いのは、ローストがそこまで強くないためか最初に入ってくる樽の香りはまるでムルソーやピュリニーのようだったところです。

充実した果実味が軸ですが決してだれた印象はなく、重くしっかりした輪郭がございます。柔らかい酸と果実味が描く球体はヴォーヌロマネらしい味わいで、良年だったことがわかるクラス以上のスケールのワインでございました。

毎回申し上げますが、ワインは開けるまでわからないものでございます。
こういったワインに出会えた幸運はこの一年の幸先の良さを感じさせてくれます。