ご挨拶

この度、浅葱はお屋敷を旅立つことになりました。

3年8ヶ月という期間をお屋敷で勤めて参りました経験とお嬢様から頂戴した素晴らしい思い出を忘れずに、これからも頑張って行こうと思います。

旅立ちというのは、決して哀しいことではありません。

お屋敷には素晴らしい使用人がたくさんおりますし、浅葱の想いはしっかりと引き継いでくれると思います。

浅葱は直接感謝を伝えるのは苦手なので、この場でお世話になった使用人に対しても少し書かせて頂きます。

八幡さん、本当にたくさんお世話になりました。浅葱は手の掛かる後輩でしたね。誰よりも後輩想いで優しい八幡さんを心から尊敬しておりますし、憧れの先輩でした。ただ良くも悪くも唯一無二の人なので、真似はしませんでした。浅葱がクヨクヨしている時はまたビシッと言ってくださいね。

平山さん、歴の近い使用人がほとんどいなくなってしまいましたね。浅葱と平山さんと同期のように親しかった皆でまたご飯に行けたらと思います。頑張ってね。

櫛方くん、いつの間にか仲良くなって、いつの間にか一緒に過ごす時間が増えましたね。浅葱は櫛方くんとお話しする時間がとても好きです。優しさとユーモアがありつつ、少し癖のある感じが心地よくて最高でした。これからも親友であれたらと思いますが、どうでしょう?

高垣くん、君は本当に先輩を先輩と思わない人でした。浅葱だけかもしれませんが。よく君は浅葱のことをペロリンチョした態度で、でも丁寧な物腰と可愛らしい笑顔で憎めない、一緒にいるだけで笑顔が絶えない友達でした。私達は先輩後輩というよりも、友達でしたね。これからも友達でいましょう。拒否は許しません。

羽瀬くん、後輩に学ぶという点では一番羽瀬くんに教えられたと思います。それぐらい浅葱にはないものを羽瀬くんは持っています。優しさの中にある強かさ、そういった魅力が浅葱にとっては羨ましく、一緒にいたいなと思わせるところなのでしょう。


最後にお嬢様。

浅葱はとても不器用な使用人でした。扱いづらいと思いますし、至らない点もたくさんありましたね。
その中で努力をしてきたつもりではありましたが、お嬢様にとって良いことだったのかはわかりません。

お屋敷という空間を良くするためには使用人だけではダメです。お嬢様ご自身がこの素敵な場所を守っていこうという意識は、少なからず必要だと思っております。勿論使用人が最大限に努力することは前提ですが。
これは旅立つ者の戯言と思って頂ければと。


そして、
お願いがございます。


どうかお元気で。


浅葱の好きなお屋敷のことをいつまでも好きでいてください。浅葱が好きな使用人のことを好きでいてください。


いつかまた笑顔で会えることを願って。


浅葱
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