揚げニンニクはシュトロイゼルではありません

ご機嫌麗しゅうございます、お嬢様。
隈川でございます。

私は今、給仕や執務を終えた環、百合野、伊織と一緒に、夜の外食に来ております。

つまるところ、お夜食会でございます。

環「この時間の食事は体に良くありません、ですが」

百合野「それでも、たまに食べたくなってしまうんですよね」

二人の言葉に深く頷きながら、ふとテーブルに並ぶ調味料に目が行きます。

隈川「…シュトロイゼルみたいなのがある」

伊織「それはフライドガーリックだよ」

諭すように穏やかな口調で教えてくれました。

意味があるような、ないような会話。
お夜食時にはこれくらいが丁度いいのです。

お嬢様がお休みになられた後の、使用人だけでのささやかな贅沢です。

明日も朝は早いのですが、話題も尽きないので、もう少しだけ。

隈川