夏の一張羅

湿気と暑さと、日本の夏がやって参りました。お嬢様方にはいかがお過
ごしでしょうか? 嘉島はお屋敷に上がる以外は、できるだけ外出を避け、
クーラーの除湿を頼りに、我が家に閉じこもって暮らしております。

そんな毎日ですが、先日、どうしても断れない大きいパーティーがあり、
出席いたしました。 フォーマルなパーティーではないので、何を着てい
こうか迷ったのですが、久しぶりに着物にいたしました。

嘉島の夏の着物の一張羅、薩摩上布を着ました。この着物は20年ぐらい
前に、先輩から頂き、仕立て直したものです。元々は都内に代々続いた
旧家の、彼女(先輩)のお祖父様が明治時代に作った着物でした。

明治時代のものとはいえ、とてもいい状態だったので、信頼できる旧知
の呉服屋に診てもらったら、細い麻の糸で、もはや現代では、ここまで
細かい絣の織り手はいない、貴重ないいものですとのこと。

早速、仕立て直してもらい、合わせて小千谷縮で長襦袢を作り、着物に
負けない麻の、織りの夏帯を、気張って選びました。黒に近い薩摩上布
の藍の色、襦袢の薄いグレー、黒白の無彩色の帯をスッキリ着流しで。

そして、ねず色の足袋に、黒のエナメルの草履。涼やかでクールなコー
ディネイトになりました。バッグは少し遊んで、濃いこげ茶と黒の籐の、
持ち手が寒竹の、バリ製の手提げを合わせました。

この着物、作った当時は着るチャンスも多く、夏の一張羅として大活躍
しましたが、一度洗い張りに出した後、10キロ以上体重が増えてしまい、
すっきりと着ることが出来なくなり、仕舞ったままになっていました。

おかげさまで、ここ数年、すっかり体重が元に戻ったので、今回、久々
に着てみました。嬉しいことに、昔以上に似合うようになり、夏の一日、
お洒落なパーティーを楽しむことができました。
Filed under: 嘉島 — 16:30