まだまだ、秋?

司馬でございます。
皆様、お健やかにお過ごしでございますか?

暦の上ではとうに冬となりましたが、まだ実感もわかぬ昨今でございます。
庭園のもみじは、紅に染まって目にも鮮やか。
この燃えるような木立の色合いが失せないうちは、しばらく秋の名残を楽しめることでございましょう。

栗、きのこ、柿・・・・。
秋らしい食材の数々は、いまだ食卓を賑やかしております。
私といたしましては、さんま、それもシンプルに塩焼きなどをお勧めしたいところでございます。
大根おろしに、柚子やかぼすなどを添えれば、まさに食欲の秋の醍醐味と心のうちで快哉を叫ばずにはいられません。

とはいえ、いくら美味とはいえど、さんまはやはり庶民の味。
ただの塩焼きなど、お嬢さま方のお口に合うのかどうか、ためらいを感じてしまいます。
ここは、とびきり鮮度の良いものを漁港からいちはやく運び込みまして、厨房一同に工夫を凝らしてもらうことにいたしましょうか。

当家が誇る青木シェフのことでございます。
落語の「目黒のさんま」のように、奇妙な品を作り上げるようなことはございますまい。
きっと「さんまはスワロに限る」という絶賛の言葉が、お嬢さまの口から飛び出すにちがいありません。

さて、そんな秋の名残も、まもなく終わりを迎え、凍つく木枯らしも吹いてくることでしょう。
たとえ冬が近づいてきても、常にお嬢さま方が暖かな気持ちになれるよう、使用人たちも給仕に磨きをかけてまいります。
どうぞお体が冷えないうちに、スワロウテイルに足をお運びくださいませ。

では、今回はこの辺りで失礼いたします。