夕浅でございます

私は乳飲み子を抱くように、ランカーの茶瓶を脇にかかえ、宵のくち、屋敷へと馬を駆けらせる。


 なんて、馬鹿なんだろう、私は… 


 射る矢の様な速度で抜ける馬の背で、私はひどく鋭利な後悔に、また臓を衝かれていた。


 「 …生きていてください、本郷… 」


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カテゴリー: 夕浅 — Swallowtail 21:30

夕浅でございます。

 …ランカー

 「間違いありません、こんなところに、眠っていたのですね…」
 思わず握り締めた指の間から、はらはらと茶葉がこぼれおちた。

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カテゴリー: 夕浅 — Swallowtail 19:55

夕浅でございます

また、ぬるい風が頬を撫でた。
草葉の陰より、ほぅほぅと、奇しの者が鳴いているかもしれない晩だ。
通い慣れた「オシオキ部屋」への湿りのある闇にも、後ろで大蛇が鎌首もたげ、構えているかの様な、幾ばくかの緊張を覚える。


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カテゴリー: 夕浅 — Swallowtail 22:19

夕浅でございます

ヒクヒクと鼻をさせていたのは、その朝の水々しい空気のせい。
私はどこか嬉しそうで、本のページを進めていた。

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カテゴリー: 夕浅 — Swallowtail 15:07

夕浅でございます。

しゅりしゅりと、羽音も遠慮がちに、鳥が細く囀るを、私は浅い眠りに聞いていた。

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カテゴリー: 夕浅 — Swallowtail 21:04